はじめに

Heading Southのウェブサイトへご訪問くださり、また、当メッセージをご覧くださり誠にありがとうございます。

「洋服が売れなくなった」「アパレルは衰退産業だ」など、アパレル業界を取り巻く環境に対し、厳しい声が絶えません。実際に、一部の大手アパレルでは苦戦が続いているものの、その一方で、ファストファッション市場が拡大し、日本のアパレル市場の市場規模の推移を見ると、過去5年においても、拡大こそしないものの、9.2〜9.3兆円の規模で安定的に推移しています。

ファストファッションは気軽に流行のファッションを取り入れることができる一方で、衣服そのものの消費期限を短くし、また、流行を過度に追うがあまり、ファッションはコモディティ化の一途を辿る中、元来与えてきた高揚感を感じられる機会が少なくなったと感じています。洋服や服飾雑貨が売れないとの嘆きがある一方で、「買いたいモノがない」と嘆く、アパレル難民も実は増えており、私自身も、そう感じている消費者のひとりです。
また、早過ぎる流行や過度な売上の追求は、モノが安易に捨てられ、余剰在庫が廃棄処分されるなど、いたずらに地球環境資源を無駄にしています。

こうした課題を背景に、Heading Southは、流行に惑わされることなく、活躍頻度が高く上質で機能的なものを、お客様に適正な価格でお買い求めいただき、長く大切に使って欲しい。また、様々な観点からお客様に高揚感を感じて頂ける商品・体験を提供したいとの思いから生まれたブランドです。

Heading Southのファーストプロダクトである「The Soft Pump 〜素足で履けるパンプス〜」は、若い頃からハイヒールが好きだった私自身が、年齢が上がるにつれて徐々に履きづらくなった頃から「こういう靴があったらいいのに!」と思っていた、「脚はギリギリ美しく見える高さのヒールで、でも、歩き易くラクな大人の上品なズックのようなパンプス」を具現化したものです。

実は、2014年から日本国内で一度チャレンジしたものの、思うように開発が進まず、2年ほど粘った末に断念しました。当時は「もう靴なんて見たくない!」と思うほど懲り懲りしましたが、ただ、月日は流れても、私自身の悩みを解消してくれるシューズは見つからず、また、周囲の女性たちも同様の不満を持つことを知り、2018年末に再チャレンジを決意するに至ります。
「(ないとは思うけれども)万が一、次にチャレンジすることがあれば、必ず、靴作りで世界最高峰であるイタリアで挑戦する!」と、固く心に決めていたため、無謀にも伝手のないイタリアで伝手を作り、工場探しをするところから始めました。紆余曲折はありましたが、大変有難いことに、パッションを持って協力してくださる素晴らしい工場や仲間たちに恵まれ、この度、発表まで漕ぎ着けることができました。

ただ、このファースト・エディションは、私の仮説をもとに作り出した商品であり、ここを起点として、お客様のご意見・ご感想・ご要望をお伺いしながら、より多くのお客様にご満足いただけるものへと高めてまいりたいと考えております。お客様の声を大切に、お客様と共に成長できるブランドでありたいと願っておりますので、是非、お気軽にご意見を頂戴できましたらとても嬉しく存じます。

そして、ものづくりと並行してHeading Southを通じて行いたいことが、当ウェブサイトのジャーナルを通じて、Heading Southの理想とする女性像「ありたい自分に向かって、しなやかに生きるひと」をインタビューを通じてクローズアップする活動を行うことです。

私自身、男女平等が比較的あたりまえで、仕事のパフォーマンス如何で純粋に評価される外資系金融機関に長く在籍し、また、株式アナリストや経営コンサルタントとしての仕事を通じて様々な企業と関わりを持たせていただく中で、「女性はもっと女性らしさを大切にしていいのに・・・」「男性も女性も得手領域が異なるからこそ、それぞれの得手を発揮して、共通のゴールに向かってパフォーマンスを最大化させることこそが、企業価値向上や社会全体をより良くするのではないか」との思いが強くなりました。

ジャーナルを通じて気付きや共感が生まれ、より多くの素敵な女性が活躍し、組織や社会全体の活性化に少しでも貢献できたらと願っております。是非、お付き合いをいただけましたら嬉しく存じます。

最後に、商品開発、ウェブサイトの構築、ビジュアルの撮影、商品を見て試せるショールームの開設などにあたり、親身になってご支援いただきました多くの皆さま、また、前回の開発の際に苦楽を共にした仲間たちにこの場をお借りして御礼申し上げます。皆さまお一人おひとりのお力添えがなければ、実現することはできませんでした。心より感謝申し上げます。


Heading South 代表  廣田 千晶